はないちもんめ

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┃★IT企業に新入社員として働いていた時のこと。
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「顧客が51,会社が49」の心で行動せよ、という雑誌の記事を読まされたことがある。

「51と49」とはどういうことか?

お客様と会社の間のせめぎ合いの中、
システムエンジニア(SE)は、
お互いにWinWinの関係が築けるようひたすら頭を捻らせ、
最善の策を考えながら仕事を進めるわけである。

但し、こんな目指す理想を掲げるのは簡単であるが、
実際の業務では、どうしたら良いか迷ってしまうこともあるであろう。

そんな時の最終的な決断は、

 「お客様が50+1:会社が50-1」

の立場で、SEは判断するとよい、という気持ちの持ち方のアドバイスである。

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┃★さて、昔話はこれぐらいにして、本日の雑談を始めさせて頂くことにする。
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今日は、夕飯として、どこで何を食べたのか?

夫婦で外出し、どの店で何を食べるかという過程をなぞる旅路を語るために、
今日の夕飯が決まった根本的な理由を、正確に導き出そうとした場合、
産まれ育った環境の情報を拾い上げること、そして、どんな教育を受けてきたのか?
さらに、どのような人と出会ってきたのか?など、
両名の人生の歴史を、第三者の意見ヒアリングを交えて総括する必要が発生し、
分厚い研究本を一冊刊行するほどの作業量が必要となると想定される。

このため、明日、定時に出勤する予定であることも鑑み、結論だけ述べることにすると、
今日、夕飯として、定食屋で、ラーメンを食べた。

☆彡 味のメルヘン 花いちもんめ …─────────────────

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 『味のメルヘン 花いちもんめ』・・・定食屋

  注)ウェブ情報サイトによると、その店のカテゴリは、〝和風ラーメン・甘味”

その店の名前の由来は、分からない。

何が正しいのか、そして、何のために働くのか?
『どうしたらよいのか?』と、悩みつつ、時に人生教訓に触れたりしながら、
何とか先に進もうとする。

そんな、どこにでもいる労働者の儚くも、かけがえのない人生を、
温かく包み込む意味を込めた名前であるのかもしれない。

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【はないちもんめ、とは?】
はないちもんめ(花一匁)は、こどもの遊びのひとつ。
2組に分かれて、歌を歌いながら歩き、メンバーのやりとりをする。
花を一匁買う際に、値段をまけて悲しい売り手側と、
安く買ってうれしい買い手側の様子が歌われているとされる。

ウィキペディア フリー百科事典より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A1%E3%82%82%E3%82%93%E3%82%81
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☆彡 男気と商売 …──────────────────────────

広島東洋カープの黒田選手のような男気溢れた店の主人。
『お客さんには、美味しい料理を満喫して欲しい』と切に願っている。

上司・客・同僚・・・

人間関係に板挟みの毎日に悩み、疲れ果てた顔をしたサラリーマンが、
店の暖簾を潜る[くぐる]。

下を向きメニューを眺める男を見て、金よりも人の心を大事にする店の主人は、
たとえ、この店にいる一時であったとしても、
何とか、お客様に休息の時間を与えてあげたいと思う。

そうはいっても、彼も生活のため金を儲けなくてはならないので、
豪華な食事をタダで提供できるわけでもない。

『お客に笑顔になって欲しい』

主人は、食事の値段を、自分の生活で許せる範囲まで下げたいと思った。

家族に相談する。

『勝手なことは許されない』と反論を受けるも、
主人の心意気を何とか叶えてあげたいと思う家族。

主人のワガママを泣く泣く受けれてあげる形でメニューの価格を決める。

店の良心の結晶であるメニューを見て、それを少しは感じることができたのか、
少し顔を緩めたお客様は、手ごろな値段のラーメンを注文する。

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湯気を立てたお椀が、テーブルへと運ばれてくる。

携帯電話から目を外したお客様は、箸をとり、そして、麺をすすりながら、
15分ほどの異次元への旅を満喫し、明日への英気を養う。

お客の心を掴んだ、こんな男気のある主人の定食屋は、商売繁盛し、
店は、心休める人々の集う童話的な世界となる。

メルヘンといっても現実逃避は許されない。
主人がお客様に提供したかったのは、現実世界で生きるための力である。

そんな店の主人は、世の中の現実を示すために、そして、自分の決断を示すために、
定食屋の名前を、『はないちもんめ』と名付けた。

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┃★『はないちもんめ』という店の名前を、どのように解せればよいのだろうか?
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『食事のおとぎ話~よくある人の辛い人生』

どうも、適切な言葉が見つからない。

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【はないちもんめ】

『勝ってうれしい花いちもんめ、負けて悔しい花いちもんめ
  ・・・
 あの子が欲しい、あの子じゃ分からん、相談しましょ、そうしましょ』
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この童謡は、口減しの場面を描写したものである、という説があるそうである。

自分が生きるためには、食べる必要がある。

生きるために必要な食糧が充分でなければ、足りるようにするために、
それを食べる人を減らさなければならない。

ただし、涙を堪えて愛する彼らを殺せばよい、という訳ではない。
減らされる彼/彼女は、新たな場所で、何とか何とか生きて欲しいと、
哀しさを笑い飛ばす。

この店の名は、そんな人生のおとぎ話であり、
世界の縮図を示そうとしたものである。

本日の雑談/終わり

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