米国連邦議会上下両院合同会議における安倍総理大臣演説

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5月の連休時に会った友達より、米国での安倍総理大臣演説は聞いておくべき、と助言された。

具体的にどのような発言をしたかを、一般常識として確認すべきと思っていたが、
正直言うと、内容は期待していなかったため、ニュース等で演説内容を探して読む気力がなかった。

そうは言うものの、『知っておくべきだ』と言われれば、その通りであると思い、
帰宅してから、安倍総理大臣演説を読んでみることにした。

■首相官邸ウェブサイトより
 平成27年4月29日
 米国連邦議会上下両院合同会議における安倍内閣総理大臣演説
 http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/0429enzetsu.html

■行った作業
可能な限り正確に理解するために、発言内容を構造化/整理して内容を分析することにより、
演説への理解を深める努力を試みた。

演説の分析結果を纏めたファイルを次に示したいと思う。

なお、基本的には和文を正として解析を行ったが、
意図や主語や指示対象が不明確な時は和文と英文の両方を確認した。

—–
注)
 FreeMindというソフトウェアで整理したため、
 可能な限り次の①のファイルで内容をご確認頂きたいが、
 このソフトウェアがない場合は、②のPDFファイルをご参照頂きたい。

① 安倍総理大臣演説 構造解析(FreeMind)

② 安倍総理大臣演説 構造解析(PDF)
—– 

■作業結果とまとめ
この分析結果からよく分かることは、
この演説が、よく練られた文書構成であり、人の意識を引き、また納得させることができる論理的な文章として仕上げられていることである。
このため、この演説原稿作成者は、
かなり日本語作文能力が高いか、または、厳密に編集作業が行われた非常に高水準な内容であると言える。

ただし、短い時間の演説であるため、
要点だけを纏めると非常に単純であり、
次の2枚の資料で示す内容になると考えられる。

米国連邦議会上下両院合同会議における安倍総理大臣演説1

米国連邦議会上下両院合同会議における安倍総理大臣演説2

■所感

ここで、この演説の分析結果に基づく所感を述べさせて頂く。

この文章から分かることは、
日本がアメリカと一心同体で進もうとしていることである。

アメリカ議会での演説であるため、アメリカしか考慮にない内容となってしまうは、
何の不思議はないことなのかもしれない。
但し、世界的、特に中国、韓国からこの演説が注目されていたことは周知の事実である。

このため、この計算尽くされた文章の水準の高さを鑑みると、
世界的な注目度も考慮に入れて作成された、
と考えるのが自然である。
また、米国が対象としたとしても、この演説は、世界に対して日本の意思を示すものとして構成された文章でなければならない、と考える。

この文章から明らかに読み取れることは、中国は日本国の敵国であること、
そして、ロシアは仲間ではない、ということである。

つまり、日本はアジア地域の大国とは対等な関係を築くつもりがない、
ということを示していることになるであろう。

日本国はアメリカが世界の大国である前提で、過去は国際関係を構築した。
また未来も同じように国際関係を構築しようとしているプランを演説では開示している。

ここで、世界に敵国を持つアメリカの力が弱まった場合は、どうなるであろうか?

資源も食物もあるアメリカは、一国でも生き延びていく術はあるのであろう。
一方、アメリカ保護の下、自国の価値観のみを押し通すことで国際関係を持つことを目指す日本国はどうであろうか?

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