2013_07_14 「杉並区 史跡 散歩 地図」 Gコース 阿佐ヶ谷界隈

散歩 2 Comments
昨日訪れた尾崎熊野神社にもう一度行きたいと思った。
曇り気味であり、その場にいた狐をもう少し明るい陽の下で会いたいと思ったからである。
この三連休の中日、それだけで終わってはと、
「杉並区 史跡 散歩 地図」を見る。
寄り道することを考えると長距離歩行は無理であろう。
興味を引かれた場所はあったが、
7キロほどと本日だけで全てを回りきるのは難しいであろう。
すぎ丸の終着地である阿佐ヶ谷。
その阿佐ヶ谷にもコースがあり、また3.8kmと手ごろな幅である。
目的地を決めて、ドアを開ける。
結局は今日も曇り空であるようであった。
リュックの中は、
昨日は持ち出した折り畳み傘は戸棚へとしまったようであり、
空っぽであった。
携帯電話で天気予報を見ると、降水確率30%
これであれば大丈夫、とそのまま締めた鍵を開けずにバス停へと向かった。
昨日と同じようにバスで久我山駅に行き、
そこから電車ですぎ丸の発着地である浜田山に向かった。
尾崎熊野神社の参道には一台の自転車も止まっていなかった。
単に何か側にある商店なりの都合だけかもしれないが、
やはり日曜日は休みの日であり、
行楽地はまた別なのであろうが、
住宅街の店は閉まるし人の動きはなくなるもんだと、
一人後から入ってきた人が座ったにしろ、
土曜日の昨日よりも何故だかそこのベンチは寂しく見えた。
そして、すぐに本日の目的地である阿佐ヶ谷へと向かった。
個人的には杉並区役所があったり阿佐ヶ谷JAZZ Street等イベントがあれば訪れたりと、
近年は阿佐ヶ谷は馴染みのある町であると思っていた。
ただし、そうは言っても
地図に書かれている杉並区教育委員会推奨の地にはどこも訪れたことがなく、
細かく書かれていない地図を見て目的地へと向かったつもりでも、
どうにもたどり着くことができずに、
終いには携帯電話の地図を頼りに始めの土地であり、
田んぼが広がっていた時代には農耕の神が祀られていたという馬橋稲荷神社へと足を踏み入れた。
結局は阿佐ヶ谷は何も知らなかったわけである。
決まったルートを歩いていただけであったので当然と言えば当然の帰結ではあるのだが、
大きな神社があるとは想像したことがなかった。
今まで何も見てきていなかったことを悔やむ気持ちもありつつ、
すでに時間は限られており、地図に書かれている先へと進むべく、
駅の方面へと道を翻し戻っていった。
駅に程近いところで頭に、ポツリと何かが触れたのを感じた。
「鳥の糞ではなかろうか?」
と頭に手を当てる。
ポツリポツリと雨が振り出したようである。
目の前は舗装されていない小道であり
地図によると欅屋敷と呼ばれる屋敷があった。
都合が良いことに、
その敷地内から頭を飛び出している樹木の下の土は湿ってはいるようではなく、
しばらくの間、その下へと潜り込んだ。
かなりの豪雨である。
木の陰ではしばらく優雅に外を眺めている余裕があったが、
数十分は経過したのであろうか、徐々に上から水がポトリポトリと垂れてくるようになり、
前の建物の屋根の下へと移動した。
雷の音がゴロゴロと鳴り響いていたものの、
どうにもこうにも事を済ませないというか、だらだらと時間が過ぎていく。
もう5時に近い時間となっていた。
地図を見ると、距離的にはまだ半分ほど残っている。
雷が地上へと落ちると同時に雨が止むわけではないであろうが、
何かもったいぶっているようで焦りを感じてきた。
そんなことを考えているうちに、
一人の人が先を通り過ぎ、
そして目の前にある土面に出来ていた水溜りの面積が徐々に小さくなっているのに気がついた。
ずっと木を眺めていたため、雨が止んだことにしばらく気がつかなかったのかもしれない。
木の下では雨が降り始めるのも遅いが、振り終わるのも遅いのかもしれない。
次の目的地である阿佐ヶ谷神明宮に向かう。
天照大御神を祀るその神社は、とても綺麗に整備されていた。
結婚式がよく催す場所となっているのであろうか、
挙式プランの案内の冊子があり、また参拝の栞を読むと次のような紹介文が書かれていた。
「約三千坪の境内には、巨木も多く、都内最大級の伊勢神宮勧請の御社であります。
 一方JR阿佐ヶ谷駅から徒歩二分の交通至便の地にあるため、年間を通し数十万の参拝者で賑わいます。
 また近年は、能を始め骨董市、植木市、伝統芸能の奉納、あるいはバリ舞踊際や杉並区主催のジャズストリートの会場になるなど、地域のコミュニケーションの場として広く親しまれております。」
神社や寺院等にある紹介文は、
説明するものでありながら、僕には難解なことがほとんどあり、
辞書なしには読みこなせないことがほとんどである。
それは僕が無知であるためであり、
他の人々は「うんうん、そうだね、よく分かる」と即時に理解しているのかもしれない。
いずれにしても、
このような大きな施設を訪問したときに、よくあからさまに感じることは、
共同体の中である種の存在感を継続して保っているか、
もしくは保とうとしていることである。
次の目的地の世尊院に向かう。
先へと焦っていたためであろうか、
神明宮を出てすぐ目の前にあるはずものところを横へと残して通り過ぎてしまうと、
また、雨が降ってきたため、商店の前に隠れることにした。
雨が止むともう五時半になっていた。
いつもそうなのか時間切れであったのかは分からないが、
世尊院は閉じていた。
駅前にあるこのお寺には気持ちさえあれば、
また縁があると先へと進む。
次の目的地である法仙庵。
壁の向こうには墓地があるのが見えたが、
一般には公開されていないようであった。
おそらく見学させて下さいと断れば見せてもらえることと思うが、
昨日の神社と寺が一緒になり近所に人々行き交う敷地を思い出し、
ここは僕の場所ではないと駅前から少し離れた地図に書かれた最後の2つの場所、
「お伊勢の森」と「阿佐ヶ谷北五丁目四十二番所在民間信仰石造物」へと向かった。
地図によると大通り沿いの「お伊勢の森」バス停そばで、かつ中学校の側にあるはずの「お伊勢の森」。
確かに間違いなく辿りついたはずであった。
そうは言っても、だいたい「お伊勢の森」といっても、
それが何であるのかさっぱり分かっていなかった。
結局何を見ろ、という主張であるのかは分からないが、
日も暮れて足も痛く探す気力がなかったので、最終目的地である「民間信仰石塔」へと進むことにする。
そして先へと歩み始めると次の看板がかかっていた。
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お伊勢の森
区立杉森中学校からお伊勢の森児童遊園にかけての一帯です。
阿佐ヶ谷北1-25にある阿佐ヶ谷天祖神社の旧社地です。
・・・
また、その後、建久年間(1190~1198)
この土地に住んでいた横井兵部という人が
伊勢神宮に参拝に出かけ、勢州(今の三重県)能保野に泊まった夜、
大神宮のお告げがあり伊勢の宮川から持ち帰った霊石を、
社に安置して御神体にしたとも書かれています。
祭神が「天照大御神」で伊勢神宮と同じところから、
土地の人は旧社地を「元伊勢」と、呼んでいました。
その後も、「お伊勢の森」といって親しまれています。
また、近くにあった電信隊の兵士が、ラッパの練習にきていたりしたので、
「ラッパの森」ともいわれていました。
・・・
今では貴重な存在となった特別天然記念物の「トキ」がすむほどに、
静かな森であったようです。
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そんな場所であるから、木を切ることにいまさらながらに遠慮しているのであろうか?
いや、おそらく人に見られると誰もが遠慮がちになっているだけなのであろう。
ところで、この文を読んで、歴史を読み解くことの難しさを感じる。
この短文を持って理解しようとするのが間違っていると言えばよいのか。
土地の人が元伊勢、お伊勢の森、ラッパの森と呼んだ時間は身近な時間軸であると、
文面から想像したが、もしそれが正しいのであれば、
その時代にそこから離れた建久年間の歴史を掘り起こしたように思えたがいかがであろうか。
だからどうだ、というわけではないが、
やはり近代の出来事の方がその姿が想像しやすいのも確かであるし、
またその時代に構築された景色、強く残された人の言葉の中に生きているのかもしれないと思った。

2 Responses to “2013_07_14 「杉並区 史跡 散歩 地図」 Gコース 阿佐ヶ谷界隈”

  1. No-No-No より:

    Интересные и трогательные, очень трогательные фото!
    Особенно понравились игрушки, выставленные на улицу (заберите, если вам они нужны)… Красивые и решительные морды лис (?) – это лисы?
    На каждой фото обязательно есть маленький, но очень важный момент, хорошо подмеченный фотографом!
    Язык знаю плохо, к сожалению текст прочитать не смогла :(
    Хотелось бы услышать слово автора, хотя бы вкратце

  2. こば より:

    Спасибо за Ichiro и почта.
    День который может собираться снова ожидается.

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